●玉鏡「世は持ち切りにさせぬ」
https://reikaimonogatari.net/index.php?obc=kg574地球一日の傾斜を小傾斜と言い、一年の傾斜を中傾斜と言い、六十年振りの傾斜を大傾斜と言い、三千六百年振りのを大々々傾斜と言う。この大々々傾斜の大変化の影響をうけて、気候が変わる。
従ってすべてのものが変わって来るので、寒いところが暑く、暑いところが寒くなって世が変わるのである。神諭に「世は持ち切りには致させんぞよ」とあるのはこの意味である。
初出:『神の国』昭和6年(1931年)5月号
前半の傾斜云々というのは、神示の宇宙論による説明です。
神から見た地球は球ではなく平面で、自転も公転もせず、大地の傾斜運動によって天の星々が動いているように見える、という王仁三郎の独特な宇宙論です。
その宇宙論によると、宇宙には期間が異なる複数の周期があり、大規模な周期の影響によって近未来に天変地異が起きて、地上の気候が変化する、というわけです。
神示の宇宙論についてはここでは詳しく説明しません。霊界物語第4巻の第46~50章を読んで下さい。
「世は持ち切りには致させんぞよ」というフレーズは大本神諭に何度も出て来ます。印象に残るフレーズの一つです。
「万古末代(まんごまつだい)世は持切りには致させんぞよ」〔明治31年旧12月26日〕
「世は持ちきりには致されんから、良かりた人民悪くなるぞよ」〔明治36年旧12月10日〕
「世は持切りには致させんぞよ。上下(うえした)へ転倒(かえす)ぞよ」〔明治33年旧8月8日〕
「従来(これまで)に仕放題にして居りた守護神は、大分辛いなれど世は持ち切りには致させんぞよ」〔明治41年旧10月15日〕
などです。
「持ち切り」という言葉は日常的にはあまり使いませんが、次のような意味です。
「終始そのもの、またはその状態で継続すること」〔広辞苑〕
つまり「持ち切りには致させんぞよ」とは、「このままにはしておかない」という意味です。
人類社会自体もそうですし、地球環境自体もそうです。
今までのようには行かないのです。
今まで良い生活をしていた人は悪い生活に転落したり、我を張ってやりたい放題していた人は我を折って我慢せざるを得なくなります。
大本神諭は明治時代に発せられたものですが、それから百年以上経ちました。社会も自然もかなり変化しましたね。
地球温暖化などと騒いでいますが、そんなのは小さな出来事です。それは大規模な天変地異へのプロセスに過ぎません。
新型コロナによる社会の変化もそのプロセスです。
徳川三百年の天下が終わって明治時代になり、大日本帝国が崩壊し、世界トップの経済大国となり、バブルがはじけ、コロナ禍となり…というように、社会は常に変化し続けています。
「世は持ち切りには致させん」という国祖の宣言の実現です。
過去のやり方や習慣、価値観にとらわれず、五六七の世へ向かって未来を創って行かねばなりません。
(この記事は『霊界物語スーパーメールマガジン』2021年8月9日号に掲載した文章をもとに加筆訂正したものです)