新型コロナの影響は拡大する一方です。実際の病気による人的被害よりも、社会的な被害の方がはるかに大きく拡がっています。旅行・イベントの中止や、それに伴う企業の倒産、マスク等の品不足、学校の閉鎖など、社会は大混乱です。
病気による直接的な人的被害は、今のところインフルエンザと較べれば微々たるものです。毎年日本国内では数百万人から1千万人以上の人がインフルエンザにかかり、数百人から数千人が亡くなっています。それに対して新型コロナはわずか数百人の患者、わずか数人の死者しか(日本国内では)出ていません。新型コロナよりインフルエンザにかかる可能性の方がはるかに高いのです。
もちろん新型コロナも、今後急激に拡大して行くかも知れませんので、決して油断は出来ません。
想定外のことがいろいろと起きてたいへんですが、非常時に弱い社会は滅びるしかありません。
あらゆることを想定しておく必要があります。
そのために、明治25年(1892年)から国祖大神(艮の金神)は、世の大峠が来ることを叫び続けて来たのです。
非常時に強い社会を作らなくては、これから訪れる大艱難を人類が乗り越えることは出来ません。
最終的には地球の地軸が移動するところまで行きます。現在の地上は寒暖の差が激しく、居住環境が厳しい地域がたくさんありますが、地軸移動によって寒暖を平準化し、地球上どこでも住みやすい環境にしようというわけです。それがミロクの世です。
地軸移動というと突拍子もないオカルト話のように聞こえますが、南極点も北極点も、固定ではなく実際に移動していますし、南極・北極の反転ということも数十万年くらいのタイムスパンで起きていることが科学的に判明しています。
地球の長い歴史で見たら、何もたいしたことではないのです。頻繁に起きている出来事です。
しかし人類の短い歴史(記録に残るものはわずか数千年)から見たら、起きたことのない出来事なので、”世の大峠”と呼ぶべき大事件となるわけです。
固定概念とか常識というものに囚われていると、突然訪れた災難に慌てふためいてしまいます。
東日本大震災にしても、あの程度の規模の地震は百年前の明治時代にも起きていたわけです。
それからしばらく起きていなかったので「大地震なんて起きない」ということが常識になってしまい、いざ地震が発生した時にどう対応していいのか分からなかったのです。
新型ウイルスの流行というものも、過去を振り返ってみると、しょっちゅう起きています。
21世紀だけでも、2002~3年のSARSや2009年の新型インフルエンザなど、数年ごとに発生しています。
こういう非常時に、どう対処すればいいのかということを、神様から勉強させられているのです。
これはミロクの世に至るための一つのステップです。
この程度の災難を乗り越えられないようでは、来たるべき大峠を越えることは出来ません。
大峠というと、食糧を貯えて…みたいなことを考える人もいると思いますが、自分一人が生き延びることには、それほど大きな意味はありません。
自分一人でいったい何が出来ますか?
社会として存続させることを考えないといけません。
大勢の人が複雑に絡み合って動いているのが人類社会です。自分一人が生き延びたって、たいした意味はないのです。
大峠は私たちが生きているうちに訪れるとは限りません。自分が死んだ後、人類が生き延びて行くことを考えなくてはなりません。
社会の存続とは、たとえばこういうことです。
新型コロナの集団感染を防止するために、全国の学校が閉鎖されることになりましたが、小さな子どもを一人で家に置いておけないということで、働きに出ている保護者が仕事を休まざるを得ないような状況が起きています。それに対して金銭補償をするということを政府は発表しましたが、単にお金の問題ではありません。その人が仕事を休むということは、その職場が停止する可能性があるわけです。
ある大病院では、数百人の看護師のうち、小さな子どもがいるために2割くらいが出勤不能になったということです。人不足によって医療が停滞してしまうのです。
人々が複雑に絡み合って社会が成り立っていますので、このように一つ歯車が狂うと、全ての歯車が狂い出すのです。
そうならないような仕組みに変えなくてはいけません。小さな子どもを預けて働きに出るということに問題があるのかも知れませんし、そもそも学校を閉鎖するということに問題があるのかも知れません。
ともかく、こういうことを経験しながら、非常時に強い社会を築いて行くわけです。
後世のことより、今の自分の生活の方が大切だという人も大勢いることでしょう。
それは全くその通りだと思いますが、私たちの今の生活は、御先祖様から受け継がれているわけです。
御先祖様のおかげで、今の生活があるわけで、それを後世に繋いで行かねばなりません。
人類の歴史を己の歴史とし、地球の歴史を己の歴史として、ミロクの世を成就させるために貢献して行きたいものです。