トロッキーの宣伝歌「君の仁政はどこにある♪」

投稿:2017年06月23日

先日のブログで、第64巻下(旧・第71巻)は検閲に引っかかって発禁処分になったと書きましたが、どの辺りが検閲に引っかかったのでしょうか? 天皇に対する不敬の言辞のようなものは見当たりませんが。

愛善世界社刊行の霊界物語第64巻下の「あとがき」に、発禁の事情が書かれているので引用してみます。

出口聖師は、六十四巻下を大正十四年十一月七日付発行の初版本をもととして、昭和九年及び昭和十年に校正されている。その校正本を見ると、第八章「擬侠心」のトロッキーの宣伝歌の冒頭の「君の仁政はどこにある」を「僕の人生はどこにある」とあらため、さらにその下の空白部分に「本章は題字と一八一四のみをのこし白紙にしておく」「本章は発禁の部に付き全部削除すべし」「以下十六頁は転載すべからず」と記入し、注意をうながしている。

第64巻下第8章「義侠心」
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm64b08

この章は共産党の「トロッキー」が数百人の労働者を煽って警官隊を袋叩きにするシーンです。
そのトロッキーの歌とかアジ演説の内容が、検閲に引っかかったようです。
冒頭に「僕の人生はどこにある」とありますが、これが校正前は「君の仁政」になっており、それが天皇を批判した不敬な文章だと当局は判断したのでしょう。

この程度の政治批判は現代だったら何でもなく、共謀罪にすらならないでしょうが、当時は許されなかったのです。

「国立国会図書館デジタルコレクション」で、当局が検閲した本がオンラインで見られます。
興味ある方はごらん下さい。検閲の赤線が引いてあります。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/988481

大正14年(1925年)8月に口述された第71巻(現・第64巻下)は、11月に発行予定でしたが、製本直後に検閲に引っかかり発禁。
その後、昭和9年(1934年)に刊行された『出口王仁三郎全集 第4巻』の中に、第8章を削って収録されています。
霊界物語ネットの「書籍ダウンロード」から『~全集 第4巻』のPDF(onibon_pdf_09.zip)をダウンロードできるので、興味ある方は見て下さい。第8章「義侠心」がまるまる削られています。

現代から振り返って考えてみると、何だかとても下らないことで発禁処分にしていたわけですが、今でも中国や北朝鮮、イスラム原理主義国家などではこんなかんじです。
世界はまだまだ立替えが必要なようです。

↓王仁三郎が校正した本。
第64巻下 校正本

(この文章は「霊界物語スーパーメールマガジン」2014年3月6日号掲載の文章に加筆訂正したものです)