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言向和(7) 霊界物語で「言向け和す」はどのように使われているか

Published / by 飯塚弘明
投稿:2017年07月22日

小説や映画においてテーマは黙して語らないものです。
たとえば「戦争は惨い」ということがテーマなら、そのドラマの流れの中で読者・視聴者に「戦争は惨いものだ」と感じさせることが芸術なのであって、言葉で「戦争は惨い」と語ってしまったら、それは芸術ではなく政治宣伝のプロパガンダ映画になってしまいます。芸術は、それをオブラートで包み込み、食べた時に感じさせるものです。

「言向け和す」がテーマの霊界物語でも、実はテーマは詳しく語られていません。
「言向け和す」という言葉自体は頻繁に出て来ますが、具体的に「言向け和す」とは一体どういうことなのかは、詳しく言葉で説明されていないのです。
霊界物語の登場人物たちが演じるドラマの中で、「言向け和す」がどういうものなのか示されているのです。

まずは霊界物語で「言向け和す」という言葉がどのように使われているのか見てみましょう。
霊界物語全81巻83冊の中で、「言向け和す」はおよそ600回ほど出て来ます。(注・「言向和す」や「言向ける」等も含む)

その前後の文脈を調べてみると、「言向け和す」に関して次の4つの事柄が判ります。

①どんな方法で、言向け和すのか。(手段)
②誰を(何を)、言向け和すのか。(ターゲット)
③何に、言向け和すのか。言向け和して、どうするのか。
④言向け和すことが、何なのか。

①どんな方法で、言向け和すのか。(手段)

 →言霊(ことたま)で言向け和す

(例)
神は言霊をもつて言向け和す〔第12巻第22章〕
善言美詞の言霊を以て曲(まが)を言向け和すは神須佐之男の命の大御心〔第12巻第23章〕
善言美詞の言霊を以て言向和しませう〔第13巻第24章〕
三五(あななひ)の言霊に 言向け和し〔第26巻第3章〕
数多の猛き獣を 神の御水火(みいき)の言霊に 言向け和し〔第32巻第17章〕
神の教の言霊に 言向和し〔第35巻第10章〕
生言霊の武器をもつて言向け和す〔第77巻第13章〕

(言霊以外の例)
大慈大悲の親心をもつて敵を言向和はせ、善一つの大道に教へ導くべし〔第3巻第44章〕
三五教の宣伝歌で言向和しませう〔第11巻第14章〕
誠の鉾を執つて敵を言向け和せよ〔第17巻第6章〕
誠と云ふ一つの武器で言向け和し〔第32巻第11章〕
敵を仁慈を以て言向和す〔第43巻第10章〕

②誰を(何を)、言向け和すのか。(ターゲット)

 →敵・曲津(邪神)を言向け和す

(例)
大慈大悲の親心をもつて敵を言向和はせ〔第3巻第44章〕
天下の千妖万魔を言向け和合し〔第4巻第1章〕
八岐大蛇や醜神(しこがみ)を 言向和し〔第9巻第37章〕
八十(やそ)の曲津(まがつ)を言向けて〔第11巻第1章〕
魔軍を言向け和し〔第28巻第14章〕
大黒主(おおくろぬし)の枉神(まがかみ)を 言向和し〔第40巻第10章〕
バラモン教の曲神を 言向け和し〔第44巻第10章〕
ウラナイ教の奴を片つ端から言向和し〔第45巻第1章〕

③何に、言向け和すのか。言向け和して、どうするのか。

 →誠の道に言向け和す(言向け和して、誠の道に導く)

(例)
大慈大悲の親心をもつて敵を言向和はせ、善一つの大道に教へ導くべし〔第3巻第44章〕
言霊の神力に依つて一人も残さず誠の道に言向け和し〔第30巻第15章〕
天津誠の大道に 言向け和して助けむと〔第32巻第16章〕
三五の 誠の道に言向けて…猛き獣を悉く あが三五の大道に 言向け和し〔第32巻第20章〕
日本の建国の精神は征伐に非ず、侵略に非ず、善言美詞の言霊を以て万国の民を神の大道に言向和すにある事を固く信じます〔入蒙記第6章〕

(言向け和して、救う)
鬼も大蛇も言向けて 世人を救ふ神心〔第17巻第16章〕
言向け和し世の中の 悩みを払ひ救はむと〔第20巻第9章〕

④言向け和すことが、何なのか。

言向け和すことが、三五教の道(神の御心)

(例)
曲神のときめくこの世を言向けて 神国をたつる三五の神〔第4巻余白歌〕
百の魔神を言向けむ 言向和す皇神の 広き心の神直日〔第11巻第20章〕
善言美詞の言霊を以て曲(まが)を言向け和すは神須佐之男の命の大御心〔第12巻第23章〕
世の中の大化物をことごとく 言向け和す三五の道〔第42巻第22章〕
神の稜威に守られて 言向和はす三五の 神の教の宣伝使〔第55巻総説歌〕
すべてこの世の中は言向和すのが神の教だ〔第65巻第4章〕
善言美詞の言霊を以て、あらゆる万民を言向和す無抵抗主義の三五教〔第66巻第5章〕

   ○   ○   ○

以上を総合して見ると、スサノオが率いる三五教は、邪神・邪霊を言霊で言向け和して、誠の神の道に導くのだということが判ります。

前述したように、具体的にどのようにして言向け和すのかということは、言葉では説明されていません。
大勢の登場人物たちが織りなすドラマの中で、「言向け和す」とはどのようなものなのかが示されているのです。

次回は、それがどのように示されているのかを見て行きたいと思います。

(続く)