石綿で血を止める??

投稿:2017年06月05日

霊界物語第56巻は第1章に地獄界(根の国・底の国)の様子が歌われています。また巻頭に地獄関連の図表が3枚掲載されており、地獄界に言及した数少ない巻です。
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm56

地獄界に関しては、他には第1巻の前半、王仁三郎の高熊山修業の際の霊界探検のシーンがあるくらいです。天界は第47~48巻の2巻にわたって詳細に描かれているし、中有界のシーンも霊界物語のあちこちに出て来ますが、地獄界はあまり出て来ません。それは地獄界を覗くと地獄の想念に感応してしまうからでしょう。誰も地獄には堕ちたくないでしょうから、地獄界のことはあまり知る必要はない、ということだと思います。

さて、この第56巻の第14章、「方岩(はこいわ)」という題の章に、ちょっと不可解なことが書かれてありました。

三五教の修験者・求道居士(きゅうどうこじ)が、道中で二人の男が倒れているのを見つけます。
ベルとヘルという名の盗賊で、二人でケンカして血みどろになって倒れていたのです。
悪人だからといって見捨てておけずに介抱するんですが、その時に「石綿(いしわた)」で血糊(ちのり)を拭ったというのです。

ようやくにして二人は気がついて起き上がり、血みどろの体を曝(さら)して、求道の前に両手を突き、自分の不都合を涙と共に謝罪した。求道は二人の心を憐れみ、力限りに祈願を籠め、懐(ふところ)より、照国山(てるくにやま)の渓間(たにま)にて採取したる石綿を取り出し、血糊を拭い取り、天の数歌を二三回繰り返した。
〔霊界物語 第56巻第14章「方岩」〕

石綿って、あの石綿? アスベストのこと?? はあ??

アスベストは昔は建築材料などに使われていましたが、健康被害があるということで、今は使われていません。
もともと岩石ですから、固いです。製品になったものは「綿(わた)」というくらいですから、布状で、柔らかいです。
いずれにせよ、石綿で血糊を拭ったというのは、どういうことでしょうかね?
単に、体が血みどろだったから、その血を拭いた、という意味にも受け取れますが、文脈から言うと、治癒目的で、石綿を使ったということではないでしょうか。
わざわざ採取して懐に入れておいたというのですから、単なる布きれ代わりでないことは確かです。

で、いろいろ調べてみたら、どうやら石綿は石綿でも、岩石のことではなくて、キノコのことのようですよ。

このページの下の方、「動植物名よみかた辞典 普及版の解説」のところに、「いしわた」または「いしのわた」と呼ぶキノコのことが書いてあります。
ホコリタケ科の一種で、「オニフスベ」の別称とのこと。
https://kotobank.jp/word/%E7%9F%B3%E7%B6%BF-30716

「薬用植物」で書いてありますね。

こんなふうに白い、マシュマロみたいなキノコです。
http://www.kinoco-zukan.net/onifusube.php

「馬勃(ばぼつ)」とも呼ばれていたようです。
ウィキペディアには「漢方薬としても利用されている」とだけ書いてありますが
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%99

「止血作用」があると書いてあるサイトもあります。
http://tanalog.com/taiseidrug/2014/06/13/1402623666656.html?printable=true
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881270192/episodes/1177354054881270768

どうやらその根拠は、『和漢三才図会』という江戸時代に編纂された百科事典のようです。
「馬勃(ばぼつ)は園内、竹林、荒野に生える。大きさは、鳥の卵くらいである。薄皮があって灰白色、肉は白く、とてもショウロに似ている。煮て食べると味は淡く甘い。老熟したものは、はなはだ大形で、死者の首に似て醜い。その皮は裂け易い。中は煤黒色で柔らかく綿のようで粉が出る。止血にとても効能がある。」と記載されているらしいです。昔はこの”石綿”のようなキノコを血止めに使ったようですね。

求道居士が懐から出して二人の血糊を拭った石綿も、アスベストではなくて、こちらのオニフスベではないかと思います。
ということで早速、霊界物語ネットに脚注として書き入れておきました。

皆さんも山でケガして血を出た時にはオニフスベを探して試してみて下さい。もっともそんな機会がない方がいいですが。

しかし懐に入れるにしてはちょっと大きいですよ。サッカーボールくらいあります。
食べることも出来ますが、味は・・・特に美味しくはないようです。