霊界物語の登場人物は本当に3000人なのか?

投稿:2017年05月16日

霊界物語は全部で83冊もあるたいへん長い物語ですが、いったい登場人物は何人いるのでしょうか?
私は「推定約3千人」と発表していますが、これは実はかなりいい加減な人数です。(^_^;

人数を数える場合に、いろいろな問題が出て来ます。
たとえば改名した場合に、別人として数えるのか、同一人物として数えるのか? とか、
「素盞嗚命」と「須佐之男命」のように表記が異なる場合はどうするのか? とか、
甲、乙、丙のように名前はないけどセリフのある人はどうするのか? など。
何らかの一定のルールを決めないと数えることが出来ません。

私は今まで何度か、人数を数えようと、このルール作りに着手したことがあるんですが、いずれも挫折しました。
いろいろと・・・難しいんですよ。

単に「名前がいくつ出てくるか」ということであれば、すでに調べた人がいます。
窪田英治さんという人で、霊界物語に登場する名前をピックアップして『神名備忘』という本を編纂しました(1991年、いづとみづ/1997年、あいぜん出版)。
この本には、およそ5千人の名前が記されています。
つまり霊界物語の登場人物は、名前ベースだと約5千人、ということになります。

窪田さんは他に『地名備忘』『用語備忘』という本も編纂しています。(地名は約1600件収録、用語は・・・忘れました)
オニドで配布している「王仁三郎IME辞書」は、この3冊に収録されている単語をもとに、さらにプラスアルファして作ったものです。(霊界物語の篇題・章題なども入っており、全部で約21600語収録)

名前ベースだと約5000人、とは言っても、「国治立神」と「国治立の神」のような表記ゆれも別人として数えているので、霊界物語の読者の立場で考えたら、ちょっとおかしな数え方になります。
それで、その辺りを差っ引いて「推定約3000人」として発表したのです。
名前ベースの5000人という確実性の高い数字をもとに、「なんとなく」3000人にしただけで、確実性のある数字ではありません。
そもそも数え方のルールによって人数が変わって来るので、「三千年の仕組」の三千に引っ掛けて、とりあえず3000人でいいかな、と思った次第です。

しかしいつかは正確に数えなくてはいけないので、数え方のルールを作ってみました。


【ルール1】読んでいて同一人物だと思う人は名前が異なっても同一人物にする。ただし生まれ変わりは別人とする。

かなり主観的ですが、名前が違っていても、ストーリーの上で同一人物であると考えられる人は、同一人物として数えます。
たとえば第11巻第23章「保食神」には、スサノオの呼び方として3種類出て来ます。
「大地の霊体なる素盞嗚命の神霊」
「顕しき国の御霊たる 速須佐之男の大御神」
「国治立命、神素盞嗚命、金勝要の三柱を祭り」
この3つのスサノオが別人だと考えたら、ストーリーが意味不明になってしまいます。
名前が異なる、特に命、尊、神などの尊称が異なるというのは、与えられた役割・働きが異なると考えられます。しかし神学上は別人として扱うとしても、霊界物語を読む上では同一人物として扱わないと、ストーリーがわけがわからなくなります。

ちなみに王仁DBの「単語検索」では、王仁三郎IME辞書に収録されている単語を、ある程度グループ化してあります。たとえばこのページを見て下さい。スサノオには20以上のバリエーションがあることがわかります。(ここには34種類載っているが、重複や、日本神話で使われる用例も含まれているので、霊界物語で実際に使われているのは20数種類)

他に僭称や偽名、改名、雅号なども同一人物とします。第2巻で邪神の棒振彦が善神の美山彦の名をパクって、以後は美山彦と呼ばれるようになりますが、これは同一人物が別の名を使っているだけです。
国治立命は国常立尊の別名だし、言霊別は真の美山彦の改名です。
瑞月は王仁三郎の雅号、喜三郎は王仁三郎の幼名なのでみな同一人物です。

ただし生まれ変わりは別人と考えます。ストーリーを読む上では、別人として扱った方がいいだろうと思うからです。
初稚姫は稚桜姫命の生まれ変わり、日の出神や琴平別神は大道別の生まれ変わり、月照彦神は大八洲彦命の生まれ変わりですが、別人として扱っても問題ないと思います。

【ルール2】上位の神格と下位の神格は別人と数える。分霊も別人。

「祓戸の大神」は伊吹戸主神、瀬織津姫神、速秋津姫神、速佐須良姫神の四柱の総称です。
「天の大神」は伊邪那岐大神、伊邪那美大神、天照大御神の三柱の総称です。
大八洲彦命、言霊別命、大足彦命、神国別命は国大立命(スサノオ)の四魂です。
このように、上位・下位の関係にある神々は、それぞれ別人と考えます。
つまり祓戸大神、伊吹戸主神、瀬織津姫神、速秋津姫神、速佐須良姫神で5人と数えます。
これは、宇宙のすべての存在はス神の分霊・分体であり、八百万の神々はもとより、人間も動植物もみな、ス神の下位概念ということになるからです。
つまり霊界物語の登場人物はス神ただ一人、ということになります(笑)。しかしそれでは人数を数える必要はないということになってしまうので、別人として数えることにします。
国武彦命は国治立命の分霊(つまり下位の神格)なので、別人として数えます。

【ルール3】役職や称号、代名詞のようなものは人とは別に数える。

国祖とか、盤古大神、大自在天というのは、神名というよりは称号とか尊称です。
教主とか会長は役職です。
それが指し示すものは必ずしも一つではありません。「教主」は王仁三郎を指すときもあるし、錦の宮の教主・言依別命を指すときもあります。
「瑞の御魂」も王仁三郎を指すときもあれば、大八洲彦命やスサノオを指すときもあります。
これらは王仁三郎IME辞書では人名に区分していますが、登場人物を数える際には、人物としてではなく、代名詞として別個に数えることにします。

【ルール4】他の神話における人物と霊界物語における人物は別人とする。

霊界物語の神話体系と日本神話の神話体系は別物です。日本神話の神々やモチーフを利用して霊界物語を表現している、というようなかんじです。
なので、名前が一緒だからと言って、霊界物語の神様と日本神話の神様を同一人物として捉えてしまうと、いろいろ不都合が生じてしまいます。
霊界物語の木花姫命は、日本神話の木花咲耶姫命ですが、役割的にも異なるので、別人として数えることにします。霊界物語の国常立尊と日本神話の国常立尊も別人です。
外国の神話も同様です。天足彦とアダムは別人として数えます。

【ルール5】動物や怪物も人に準拠して数える。

初稚姫が連れている猛犬のスマートなんかがそうです。
アマゾンの怪獣エルバンドとモールバンドも数えます。
第14巻第2章に出て来るロボットの銅木像(どうもくぞう)も数えます。

【ルール6】エキストラは数えない。ただし重要なアクションをしている人は数える。

エキストラは通常、名前もセリフもありません。たとえば、
「昼なお暗き谷の底、蟻の甘きにつくが如く絡繹(らくえき)として数多の老若男女は山奥目がけて進みゆく」(第16巻第15章)
の「数多の老若男女」がそうですが、こんなのは数えようがないです。

名前もセリフがなくても、重要な役(アクション)を演じている人もいます。
たとえば第1巻第3章、喜三郎が高熊山修業中に出て来た大きな熊は、固有名もセリフもありませんが、重要な役ですので、数えます。

【ルール7】名前はないがセリフのある人は数える。

甲、乙、丙という呼び方で出て来たり、単なる「男」とか、通行人として出て来る人で、セリフがある人は、数えます。
「甲(第○巻第○章)」というようなかんじで記録しておくことにします。

【ルール8】名前はあるがセリフやアクションがない人は、数える。

ただの説明文の中で出て来るような人です。たとえば常世会議の参加者として、
「八王大神側よりは美山彦、国照姫、魔我彦、魔我姫、清熊、竜山別、蠑螈別、八十枉彦、朝触、夕触、日触、山嵐、広若、舟木姫、田糸姫、鬼若、猿姫、広依別らの諸神人の出席することとなりにける」(第4巻第1章)
と名前が列記されていますが、「山嵐」だの「猿姫」だのは、ここだけにしか名前が出て来ず、セリフもアクションも何もありません。
エキストラのようなものですが、いちおう名前があるので、数えておくことにします。

【ルール9】変化(へんげ)や変身は別人として数える。
【ルール10】本霊や副守は別人として数える。

この2つは判断が難しいですが、別人として数えることにします。
たとえば、木花姫命は、大蛇彦(第9巻)に変化して現れたり、十五人の男(第24巻第16章)として現れたり、いろいろ姿を変えて現れます。
また白狐の旭や高倉もそうです。姿を変えます。
古坂大魔王とピコ太郎は同一人物ですが、別人格として数えた方がいいと思うのです。(霊界物語には出て来ませんが)

ある人の本霊(本守護神)が女神となって現れたり、副守護神が鬼となって現れたりする場合がありますが、これもその人とは別人格として数えることにします。

では、高姫が死んで、その霊が中有界にいる時は?
治国別や竜公が幽体離脱して天界旅行している時は?
難しいですね。読んでいて、同一人物と受け止めると思うので、同一人物として数えることにします。
ただし「千種の高姫」(第70~72巻)は別人として数えます。
千草姫と高姫は全くの別人ですが、千草姫の肉体に高姫の霊が入った「千種の高姫」は高姫と同一人物です。しかし高姫の生まれ変わりと言えるので、別人として数えます。そもそも肉体が違うので(若くなっています)、別人として数えた方がいいでしょう。

【ルール11】筆録者は別個に数える。
【ルール12】姓名折込歌に出て来る人は別個に数える。
【ルール13】余白歌に出て来る人は数えない。

筆録者はストーリーには関係ありませんが、登場人物としてではなく、「筆録者」として別個に数えておくことにします。三十数人います。
姓名折込歌に信者の名をたくさん折り込んでいますが、それもストーリーとは直接関係がないので、別個に数えることにします。軽く100人以上いると思います。
余白歌は、ページに余白が生じた時に挿入しているだけなので、除外します。数えません。


──まあ、だいたいこのくらいルールを作っておけばいいかと思います。
名前のカウントがいかに難しいか、お判りいただけたかと思います。

『そんなにゴチャゴチャ考える必要あるの?』と思うかも知れませんが、事前にルールを作っておかないと、数える時に必ずつまづくのです。それで今まで何度か挫折したわけです。

霊界物語はデータ量が膨大なので、仕様の策定だけでも大変なのですよ。「霊界物語ネット」も、仕様の策定に随分時間がかかりました。

さて、ようやく数え方ルールが決まったので、後は数えるだけですが・・・どなたか手伝っていただけると助かります。